翼の折れた鳥たちは
「ねぇ、師長。葵ちゃん、ちょっと借りていい?退院のことで相談したいことがあるんだ。リハビリ部長にも伝えておいてよ」
いいよね?
ノーと言って断れるわけもなく、敦也くんが有無を言わさないような視線を私に送る。
「いいわよ。伝えとくわね」
きっと敦也くんの退院が決まったおかげで、超が付くほどご機嫌な師長がニコニコしながら敦也くんの訴えを快諾する。
「じゃあ、決まりだね。葵ちゃん、テラス行こうよ」
敦也くんはそれだけを伝えると、私を追い越してテラスへと出て行った。
私は敦也くんの後を追うようにして、テラスへと向かった。