シ者-nagisa-

颯「...あ、大丈夫です。
何度かやった事ありますから。」

渚「そっか。」

白咲さんの綺麗な細長い指が
紙に魂を宿らせていく。
同じパンフレットを
作っているはずなのに
僕のよりも少し輝いて見えた。

渚「いたっ。」

白咲さんの指に滲む血。

颯「‥あの、よかったら‥」

渚「ああ、ありがとう。」

僕はポケットから
絆創膏を取り出し手渡した。
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