俺様なキミは私の太陽だった
第1章

つまらない日常

「はぁっ…はぁっ…はぁっ…!」


タッタッタ!


『今日は、はるの誕生日だからごちそう用意して待ってるわね』


『お父さんも今日は早く帰ってくるからな』


『ほんとう!?はる、今日急いで帰ってくるね!』


ケーキ、ケーキ、お肉、お肉


「あの、お嬢ちゃん…」


え…?


私は誰かに呼び止められ振り返った。


そこには一台の黒い車が止まっており、運転席の方から一人のお父さんと同い年くらいの男の人が顔を出した。


「なぁに?」


「ちょっと、来てくれるかな…」


「え?」


「おじさん、道を聞きたくて」


あ、道に迷っちゃったのかな…


私は早足で黒い車に向かった。
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