ひだまり
「ほらほら!唯先生、お酌して。」

なんの因果か

今日の忘年会の席が………

向かいが園長と主任。そして……隣が彼女だ。

くじ引きで決まったこの席は………

さっきの行動を思うと………最悪だ。

チラリと様子を伺うも………普通だ…………。

それでも彼女の性格を考えると………無理をさせてる気も…………

あぁ~!

『後悔先に立たず』とは……まさにこの事だ。

こんな楽しい時間が待ってたなら……

しなければ良かった…………。

「あの…先生?
何かお取りしましょうか?
何が好きですか?」

一生懸命周りに気を配る彼女に

「悠先生、良かったね!好きな食べ物だって~」とからかうアホ園長。

キッ!と睨んでも平然として…

「ところで…悠先生は何歳になったぁ?」

このオヤジ………父親の一番下の弟だが……かなりの曲者で……

何故か子供の頃から……オレを構ってくる。

いずれここをオレにと言うが……後何年……付き合わないといけないのか………

「はぁ~っ。30です。」

「だったら、そろそろ結婚も考えないとねぇ~
お付き合いしてる彼女はいないの????」

オレが彼女を気にしてることを知ってて、からかってくる。

「はい、いません!」

「気になる人はいるんでしょ???」

周りの視線が痛い。

多分、かなりの人間が興味津々でオレを見てるはずだ。
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