ひだまり
何処に行こうとしてたのも忘れ……ただのんびり昇るエレベーターの数字を

イライラしながら眺めた。

玄関を開け、キッチンに行って……水を飲む。

リビングのソファーに座って………深呼吸。

何が書いてある??

読みたいような……怖いような…

う~ん。………………………………………ヨシ!!

一人気合いを入れて……



『いつも助けて下さり……ありがとうございます。
先生のお陰で、楽しく子供と過ごすことが出来ています。
本当に感謝しても、し足りない程です。
今回、お手紙させて頂いたのは……先日の忘年会の事です。
先生には、ご迷惑をお掛けして…申し訳なく思っています。
私が落ち込んでいたから……
四人が気を使ってカラオケを予約してくれたのですが
園長先生に二次会を誘われてた事を知らなかったため
先生を誘ってしまいました。
園長先生の誘いをお断りさせてしまい……心苦しく思ってます。
四人は悪くないので……
もしお怒りになる時は…気を使わせた私を叱って下さい。
本当にご迷惑をお掛けしてすみませんでした。』

……………………………………………プッ!!

色気の欠片もない…………誠実な手紙。

彼女らしい文面と考えに……笑ってしまう。

本当に可愛い。

誰もが好きになるはずだ。

一生懸命で純粋で……優しくて思いやりがあって………でも抜けてて。

そんなことで…怒る訳ないし………

笑いが込み上げる。

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