ひだまり
クリスマスの思いがけない手紙から始まって

1ヶ月ちょっと………

今日から2月に突入。

行事の少ない三学期。

…比較的のんびりしているこの頃は、街を彩るプライベートの行事に目がいく。

スーパーやコンビニでも見かける………ピンクや赤のパッケージ。

鬼のお面の横に、かなりの存在感で並べられている。

オレは…甘い物は苦手だ。

でも!

……………出来るなら……欲しい。

もちろん、気持ちが入っていたら最高だけど……取りあえず、義理でも…………。



「唯先生、眠くない?」

最近分かったことだけど、彼女は………かなりのねぼすけ!

カラオケで可愛い動きを見せてもらい『レア』だと喜んだが……

今ではしょっちゅう…………というか、毎日だ。

10時を過ぎた辺りから、会話のテンポがだんだんと遅くなる。

それから、もう30分もすると……グズグズ言いながら甘えてくるのだ。

『ダメですよ。』が『ダメ~』になり、

『もう』や『だって』の言葉が出ると……もう完璧!

そしてさらに30分を追加すると、ほぼ返事が返ってこなくなり

今日の任務を修了させる。

「先生……寝てるよ。
もう電話を切ってお布団に入って………おやすみしようね。」と言葉をかける。

一人だと中々眠れないという彼女の睡眠療法なのだ。

こうするとそのまま寝落ちして、朝までゆっくり寝ているみたいだから。

昨夜ももちろん、その方法を使ったが

その前の会話に彼女が食いついてしまい……眠気がこなかった。

『唯先生は…あの例の友達彼氏の他には…付き合ったことはないの?』

『あります??かな?
高校生の時に友達に紹介されたり、告白されて……
グループで遊んだりはしたけど…二人でデートとかはないから……
どうなんですかねぇ??
先生は…沢山お付き合いされてますか?』

『いや~。沢山はないよ。人並みかな?
でもデートは二人だったよ!』

からかうつもりで話したのに

『えっ!そうですよね…………。彼女さんいましたよね?
どんなところに行かれましたか?』って。

『どんなって……普通にショッピングに行ったり、遊園地に行ったかな?』

『楽しかったですか?他にはどんな思い出がありますか?』

『う~ん………もう、5.6年前だからね。覚えてないよぅ』

『小説みたいな恋愛なんですねぇ』って…

人の過去の恋愛よりも、目の前の恋に興味をもって欲しいんだけどねぇ~

そんな会話を10時までして

『明日はバス当番だから、もう寝なさい。』って強制的に寝かせた。
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