ひだまり

ひだまり

「悠、前に見たパンツのこと……覚えてる?」

「…………ケン………忘れろって言ったよな?」

年中組の子供相手に…………と笑われたとしても…………

例え5歳のガキでも、男は………男だ。

イライラするオレの横で、悪意のないケンが……

「昨日のパンツは、水玉だったよ。」と………

「昨日?!」

無邪気に話すケンにも…

無邪気に見せる唯ちゃんにも……………怒りがおさまらない。

ウチのお嬢ちゃんは……

幼いと言ってしまえばそれまでだが……子供過ぎる。

ここは、女の園だけど

保護者やオレ、園長だっているのだ。

おまけに………来月からは…男の新人まで来る。

ヨシ!!ここはガツンと……………ガツンとなんて……言えるのか????

なんて言う??

パンツが見えるから、『しゃがむな』って?

言えるか??

「あっ、唯先生。」

動物ランドの掃除を終えて、唯ちゃんが顔を出す。

「ケンちゃん、おまたせ。」

掃除を終える彼女を、待っていたケンに話しかけながら

こちらに顔を向けた彼女は……

「先生~お帰りなさい。」と笑顔で出迎えてくれた。

そう……あの1年前に見た笑顔で………。

オレ達が付き合い始めたことは…多分、沢山の人が気づいてるはずだ。

だって……この笑顔を向けるようになったのだから。

温かいおひさまのような笑顔を………。

これからは…曇ることがないよう守っていく。

一生をかけて………。

「唯先生~。今日は何して遊ぶ?
おだんご作る?それとも………また、お山にする??」

「おだんごも、お山も禁止!!
唯先生は………」

「悠、唯先生ってズボンだよ!」

「ズボン……………………………………。
ケン!!おまえ~!!
よくも大人をからかったなぁ~!」

「フーンだぁ~。悠のスケベ~!」

「待て!!コラッ!」

追いかけっこを始めた二人を…クスクス笑って見てる。

< 73 / 74 >

この作品をシェア

pagetop