隣 の セ ン セ イ 。
雨音「恭弥おかえり!」


恭弥「ん…ただいま」


雨音「今日お客さん多かったー?」





何気ない会話。




何気ない日々。



いつもと変わらない、恭弥との生活。




付き合って約5年。


そろそろ将来の話が出てきてもおかしくない頃。




同棲を始めてからは、幸せいっぱいだった。





恭弥「そんなにかな。最近は落ち着いてるし」


雨音「恭弥かっこいいから、、それ目当てで来るお客さんとかいるんでしょー?」


恭弥「さあ。俺はわかんねえけど」




だけど最近


やたらと恭弥が冷たい。




…その理由?


…知ってる。



恭弥は、私も働いているカフェの常連さんと浮気しているから。



ふふ、気づいてないんだろうなあ。

私が知ってること。




だけど、私は恭弥が好きだから。



恭弥がいない生活なんて考えたくもないから。




結婚なんてどうでもいい。

浮気?そんなの勝手にしとけばいい。



ただ私の前で、私だけを考えてくれるのなら。





………そう思ってたのに。




恭弥「あのさ、雨音、」


雨音「…なに??」


恭弥「雨音知ってるだろ、俺が……その、



浮気、してること 」



雨音「……浮気?なにそれ、



知らないよ?初耳。」



恭弥「ほら、そんなに冷静なのも


元から知ってた証拠だろ」



雨音「…………。



そうだよ、知ってた。



でもだから何?浮気なんてきにしない」



恭弥「…なあ…もう別れよう、俺ら。」



雨音「は…?」



恭弥「もう続かねえよ」



雨音「待ってよ、私浮気なんて気にしないってば。


ちゃんと私の前で私だけ考えてくれるなら…」



恭弥「そういうの鬱陶しいんだよ」






思わず、と言ったようにとび出た恭弥の言葉が



私の胸に深く深く突き刺さった。
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