明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
ひとりで乗るよりずっと時間をかけて人力車に乗り込むと、彼は隣に座った。
「それでどこに行くんだい?」
「神明(しんめい)神社に」
私に行先を聞いた彼は、平然とした顔で車夫に「出せ」と指示を出す。
しかし私は、男性がぴったりとくっついて隣に座っているという信じられない状況に、卒倒しそうだった。
緊張したのもつかの間。
人力車に乗るのが初めての私は、その風を切る心地よさに一瞬にして虜になってしまった。
「うわぁ、気持ちいい」
雨上がりの真っ青な空を見上げて、思わずつぶやいてしまう。
「えっ、人力車に乗るのは初めてではないだろう?」
あっ、しまった。またやってしまった。
「そ、そうですわね。今日は格別、ということです」
しどろもどろになりながら返すと、彼も空を見上げている。
「そうだな。格別だ。隣にこんなに美しい女性がいるのだからね」
なんとおっしゃったの?
女学生の恰好をするだけで、『美しい』というもったいない褒め言葉をもらってしまった私は、息をするのも忘れていた。
「それでどこに行くんだい?」
「神明(しんめい)神社に」
私に行先を聞いた彼は、平然とした顔で車夫に「出せ」と指示を出す。
しかし私は、男性がぴったりとくっついて隣に座っているという信じられない状況に、卒倒しそうだった。
緊張したのもつかの間。
人力車に乗るのが初めての私は、その風を切る心地よさに一瞬にして虜になってしまった。
「うわぁ、気持ちいい」
雨上がりの真っ青な空を見上げて、思わずつぶやいてしまう。
「えっ、人力車に乗るのは初めてではないだろう?」
あっ、しまった。またやってしまった。
「そ、そうですわね。今日は格別、ということです」
しどろもどろになりながら返すと、彼も空を見上げている。
「そうだな。格別だ。隣にこんなに美しい女性がいるのだからね」
なんとおっしゃったの?
女学生の恰好をするだけで、『美しい』というもったいない褒め言葉をもらってしまった私は、息をするのも忘れていた。