明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
「一緒に……」


眠りたいわけではなかった。
だけど、心配で行基さんの体温を感じていたくてたまらない。

私はそっと掛布団を持ち上げ、隣に滑り込んだ。


「行基さん……」


もう一度呼びかけると、まぶたが少し動いた気がしたが、開くことはなかった。



それから二日。
彼は時々唸り声を上げることはあれど、名前を呼んでも反応してくれない。

一ノ瀬さんは度々顔を出してくれたが、行基さんがいない穴を埋めなければならず、ずっと付き添うことはできない。

その代わりにと藤原さんが様子見にやってくることも多かった。


「副社長はいかがでしょう?」
「はい。あまり状態は変わっておりません」


なかなか好転しないことを彼ももどかしく思っているらしく、あからさまに顔をしかめる。


「どうして副社長がこんなことに……。奥さまがいなれば、逃げられたのでは?」
「えっ……」


彼の発言に心臓が暴れ出して息が苦しくなる。

私がいなければ? 
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