明治蜜恋ロマン~御曹司は初心な新妻を溺愛する~
でも、羞恥心を捨てるなんてこと、できない。

小さく首を振ったものの、体が勝手にビクビクと震え、甘いため息が漏れてしまう。


「いい反応だ。布団に行こうか」


心臓が破れそうだと言った彼だけど、余裕しゃくしゃく。
戸惑いしかない私を抱き上げ、隣の部屋の布団に下ろす。


「あや、愛しているよ」


そして私の顔の横に両手をついて、そう囁いた。

暗闇に目が慣れてきて、うっすらと彼の表情が見える。


「行基、さん……」


まさか、こうして彼に愛される日が来るなんて。
どこかであきらめていたので感無量だ。


彼は私を愛おしそうに見つめたあとはだけた胸元をさらにいっそう開き、露出してしまった胸を愛撫し始めた。


「んっ……はぁっ」


我慢するつもりだったのに声が漏れてしまう。

『我慢できなくさせてやる』という言葉通り、あっさり陥落した。


私の肌に舌を這わせながら、大きな男らしい手が私の太ももも撫でてくる。
その触れ方が優しくて、少しずつ体が開いていく。
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