“幸せ”だって無くして気がついた 馬鹿な僕だから


「しっかし早苗さん、
あの時どこに隠れてたんですか?

俺マジで“終わった”と思いながら走ってましたよ。」


鉄槌者 佐々木の読み通り、

本当だったらあの時間、
あの場所は早苗さんが通ったはず。


真田さんの超ファインプレーで佐々木の身柄確保に繋がったけど、

一歩間違えれば早苗さんは5人目の被害者になっているところだった。


「知りたい?」


美味しそうな笑顔の早苗さんがカルビを飲み込むと、俺の耳元に少し顔を寄せた。


「真田くんの家。」

「ブッ!!!」


「おい、余計な事言うな。」


脂っこいものが苦手な真田さんは、網の隅で焼いていたホルモンをモグモグしていた。



「真田さんの家にいたんですか!?
俺ですら行ったことないのに・・。」


というかそもそも“真田さんってどこに住んでるの?”っていうレベルだ。


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