キンダーガーテン三 ～それぞれの居場所に～

「心配しなさんな。
悠人がいたら、何も怖い事はないよ。
俺が全力で彩を守るように………
悠人が唯ちゃんを守るから。
知ってる？
男の子が、ウルトラマンや仮面ライダーに興味を持つ意味………。
女の子を守れるように…………
本能で小さい時から、シュミレーションしてるんだって。
女の子がおままごとやお人形遊びをするようにね。
悠人なんて、この年まで子供と一緒に戦いごっこをしてるんだから
唯ちゃんを守るなんて、プロ中のプロだよ！」

洋介さんの優しい冗談に、体の強ばりも緩む。

「あぁ！洋ちゃんと浮気してる。
見ててって言っただけなのに～」

帰って来ると直ぐに

冗談か、本気か分からない抗議をする先生の膝に抱かれる。

「ねっ！」と笑う洋介さん。

クスクス笑う唯に

「こっち。」って、顔まで向かされた。

「悠人の場合、精神年齢が止まってるから……
守る前に、幼児の独占欲が出ちゃってるけどね。」って

洋介さんもクスクス。

良かった、笑えてる。