キンダーガーテン三   ~それぞれの居場所に~
でも………もしも………これが逆の立場だったら??

二人の間で………いくら離れたくないって思っても…………

先生が理由を話さずに『別れよう』って決めたら…………

泣きながらでも………従うのかな?

それとも…………泣いて泣いて………『別れたくない』って言うのかな?

きっと…………

どんなに先生が困っても……

『何もわからず……サヨナラは嫌だ!』って……泣きじゃくるんだろうなぁ~

今回、結果的に二人は別れずに済んだ………。

あの時、何も知らされず……話す時間ももらえないで………

別れを切り出された先生は………………本当に辛かったはずだよね。

唯だったら………おかしくなってる。

結婚することで、全てが解決するとは思えないけど………

もしもそれで………先生が安心できるのなら……

「先生………。
…………唯と……………結婚しよう。……………して下さい。」

……………………………………………………………………………。

……………………………………………………………………………。

あれっ??

……………………間違った???

『はい。』で良かったのかなぁ???

逆プロポーズに焦ってる唯を膝から立たせ

向かい合うように立ってから………

「ごめん。」って…………抱き寄せた。

「ファーストキスに、プロポーズなんて…………
イベントのし過ぎだよね…………。大切な思い出が…………混乱しちゃう。
……………………弱いとこ……見せちゃった。……………ごめんね。
プロポーズは思い出に残るものにしたいから………
もうちょっと待ってね。
………………………とりあえず、今日は………………」

チュッって………キスが………。

「唯……。大好きだよ。………………愛してる。
……………………これが、ファーストキスね。」


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