キンダーガーテン三   ~それぞれの居場所に~
「こんにちは!」

「洋ちゃん、どうしたの??」

「あれっ??唯ちゃん!」

四人と先生が、ぞろぞろ。

「これで、悪者は全員揃ったねっ!!
コラッ!!唯ちゃんが大切じゃなかったの?
何泣かせてるんだ!!
子供のイジメじゃあるまいし!」

洋介さんの雷に…………………みんなが唖然。

「イジメって??」

「唯ちゃん…………泣いたの???」

「何が悲しかった??」

「洋ちゃんに………泣きついたの??」

最後の先生の言葉に……

「アホ悠人。
ヤキモチを妬くくらいなら、もう少し唯ちゃんを大切にしなさい。」って……。

あれっ???

…………………う~ん。

何かおかしいような…………………。

確かに唯は、先生達にナイショにされて…………いじけたけど………

イジメられて泣いたっけ???

う~ん。

「あの~。洋介さん、唯って………イジメられてたの??」

「そうでしょう。
だって唯ちゃんは『彩ちゃんに片思いしていたのに、彼氏が出来て
可哀想』って……泣いたんでしょ??」

「えっ!!ちょっと待って。」

「唯ちゃんって……洋ちゃんが彩の事好きだって……知ってたの??」

「ええっ!?どういう事??何で??」

驚きっぱなしの四人とは違って…………

「唯ちゃん、ごめん。
俺が………可愛いくて………つい……からかったから。
泣いたんだ…………。」って落ち込む先生。

あ~ん。何が何だか………分かんないよぅ~
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