俺がこんなに好きなのは、お前だけ。
だって私がいなければ、大志くんは迷わず美夜ちゃんのところへ飛んで行けるでしょう?
「大志は私のこともう嫌いになっちゃったかな……」
「……そんなことないと思います」
「え?」
本当の本当は、私が大志くんのことを幸せにしてあげたいって、そう思うんだよ。
だけど恋をして知ったの。
好きな人とは、ずっと一緒にいたいって、そう思うから。
顔が見れただけで幸せな片想いも、声が聞けるだけで地団駄を踏みそうになる片想いも、それだけで嬉しくて幸せだけど、違うの。
恋をした人なら、わかる。見ているだけでいい恋なんてない。
恋人になりたい。付き合いたい。特別になりたい。
同じ気持ちで手を繋いで、好きなところへデートして、キスをして、ハグをしたいの。
何気なく過ぎていく一秒一秒が、となりに好きな人の笑顔があるだけで、宝物になる。
好きな人が苦しんでいると、私も苦しくなったし、曇った笑顔を見ると、どうにかその笑顔を輝かせてあげたいと思った。
だけど、それは、私だけじゃない。
きっと、大志くんだって、そう思うはず。
好きな人と、恋人に、なりたいよね?
私は、好きな人の幸せを願える女の子でありたいんだよ。
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