Black Cherry ~にゃんこな彼女は一筋縄では捕まらない~

唐突な専務との買い物の翌日。


自宅には五着のスーツとその倍のインナー、三足のパンプス。
あの日見なかったヘアアクセサリーやネックレスまで届けられた。


あの色気ダダ漏れボンボン、お金を使いすぎだ…


積み上げられたものを見て、深いため息が出たのは仕方ないだろう。


「アクセサリーの石がトルマリンとかでダイヤでないだけマシなのか?それにしたって台座がプラチナ1000じゃ、これだけで高い…」


呟きながらもアクセサリーボックスにネックレスを移し、スーツはクローゼットにしまう。
パンプスは玄関のシューズケースへ。

「クローゼットの半分がスーツで埋まるとは…」

仕方ないとは思うが、これが仕事が占める割合というものなのだろう…


「しかし、昨日はカフェの後少しドライブしてそのまま送ってくれたんだよね…」


一人暮らしは独り言が増える。
一人暮らしあるあるだ。


そんな片付けも終わり、またまたブランチを済ませてコーヒー飲んでた私の部屋のチャイムが鳴る。


インターホンのカメラには今日も爽やかにイケメンな専務が写っていて、仕方なく応答する事にした。

こんな事なら出掛けておけば良かったと後悔しながら…
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