Black Cherry ~にゃんこな彼女は一筋縄では捕まらない~

三度目のデートで、ようやく捕まえた愛しい彼女。

それまで、つまづいたり、誘い方を間違えたり。
俺も色々反省して、三度目の正直とばかりに今回のデートはとにかく彼女、菜々子に喜んでもらえるようにと行き先を考えた。


まずは彼女が好きそうな落ち着くカフェを見つけ、そこでブランチを取った。

お店も雰囲気がよくそれを気に入ってくれたのか、食事中も食後も何時になく顔が笑みを浮かべていてとても可愛い。

お店じゃなければ俺の膝に乗せて、キスして抱きしめてと多分止まらなくなる。
それでも付き合いにOKが貰えるまでは俺は自分の煩悩をひたすらに押さえ込んで、耐えるしかない。
初めを間違えたのだ。
俺にはあとが無い…。

カフェの後には現代的なアート展をしている都内でも有名なビルに行った。


その現代的かつ幻想的なアートの中で。

俺はもう何度目かになる告白をした。
真っ直ぐに、誠実であるように…。


すると、彼女はようやく俺のところへ落ちてきた。


やっと手にする彼女。
抱きしめてキスをする。
甘く、優しく、愛しさを隠さずに。

それに応えるように、彼女の手が俺の背中に周りシャツを掴む。

やっと触れられた彼女に愛しさは溢れ出す。
あぁ、やっと。やっとだ。


俺は幸せを噛み締めて、彼女に笑みを向ける。
彼女も柔らかく微笑んでくれた。


きっとこの先も、俺が彼女を離す事は無い。


こんなにも心が満たされる人は彼女しか居ないから…


Fin
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