身代わり女神は、過保護な将軍様に愛されるのに忙しい

「私に、出来るかな……」

 一対一でユリーナの勉強を見る事に気負いはない。マークとヘンリーに個別に教える事も同様だ。

 けれど、複数人の子供らを教える事が、私に出来るのだろうか……。

「レーナなら、全く心配いらないと思うぞ。この間、偶然に子供らに教えているところを見させてもらったが、レーナの教え方は物凄く上手だった。それになんだ、子供らの中でもヘンリーは少々難しいところがあるのだ。そのヘンリーのああも打ち解けた様子など、初めて見た。教会の子供らも、レーナが勉強を教えたら、さぞ喜ぶだろう」

 物凄く、嬉しい言葉だった。

 ブロードさんの肯定が、一歩を踏み出す勇気をくれる。


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