身代わり女神は、過保護な将軍様に愛されるのに忙しい
「だーかーら、その少女が星の女神なんじゃないかって話よ!」
「「えー!!」」
俺は聞こえてくる内容に歯噛みしていた。
「だからこそ、陛下はその方を大層重んじて、王妃様はじめ他の妃方と離縁を強行した。そうして星の女神様に快適に過ごしていただくために、陛下は全ての人員をそのまま奥殿に据え置くだろうって、もっぱらの噂よ」
守秘義務を誓う女官とはいえ、女官仲間だけで並ぶ気安さと、既に王宮内も同然と言う気の緩みなのだろう。
女官達の会話からは王宮内の内情が、だだ漏れていた。
「それ本当!?」
「そうだといいわね!」
話に夢中の女官らの先、入城チェックが差し迫っているのに気づき、俺とアボットはそっと列を離れた。
「其方ら!! 声高に何を話しておるか!? さっさと入城証を出さんか!」
「「「はーい!」」」
無邪気に出勤していく女官達を尻目に、俺は驚愕に言葉を無くしていた。