身代わり女神は、過保護な将軍様に愛されるのに忙しい

「遠く離れても、ずっと大好きな家族だよ」

 やがて笑みだけを残し、朝日に透けるように皆、いなくなった。

 幾筋もの滴りが、枕を濡らす。

 けれどもう、悲しくはない。胸には家族との、確かな愛の記憶がある。

 なにより愛は、どこまでだって無限に広がる。夫婦の愛も、家族の愛も、これから私とブロードさんでいっぱいの愛の記憶を作る。

 私とブロードさんの愛に、引き算も割り算も存在しない。愛は、相乗になってどこまでも増えていく。

 ……目覚めの時が、すぐそこまで近づいていた。

 明るさを増す室内に、誘われるように瞼を小さく震わせた。

 今日という日は、ブロードさんと迎える新しいスタートの日。そっと瞼を開く私の胸には、いっぱいの愛が溢れていた――。






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