もっと、めちゃくちゃにして。←ベリーズカフェ限定公開



さすが漣くん…

決まるスピードが早すぎて付いていけないよ…



確か…川谷さんって…

あぁ、そうだ川谷 円さんだ。


背が小さくて、いつもクラスの端に居て体育の時間にずっとオドオドしてモノを落としたりあたふたしている女の子だ…


だ、大丈夫かな…?



『ほら、なんかみんなやりたいものないの?』



漣くんが大きな声を出してクラスを見渡すと、みんなやる気がなくて、つまらなさそうにしている。


文化祭ならではのこの空気…


重い…



『拓叶もなんか言ってよ…』



さすがの漣くんも、拓叶に助け舟を出した。



『いや、俺が言っても…』


「な、なな、何か!!
ありませんか!?
に、2年生は屋台って、決まってますから!!」



…へ?


隣にいる、川谷さんは勇気を振り絞って大きな声を出した。


初めて聞いた川谷さんの大きな声に、みんなが目をぱちぱちさせて驚いた。



『かき氷とか、簡単じゃね?』


「あ、確かに準備するもの少なそー」


「いいじゃん!かき氷ー!」


『俺もかき氷に賛成かな』



その声に押されて、クラスの一人が声を出して意見を言うと、次々に賛成の声が上がった…



『じゃぁ、かき氷で決まりだな!』


『うん。それでいいんじゃないかな』


「私もそう思います…!!」


『藍は?どう?』



拓叶があたしを見た。



「かき氷でいい」


『よーし!決まったぞー!』



あたしの返事で決まったかき氷。


文化祭…


外は青青と晴れていて…




暑い、夏が始まった…─────




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