記憶のかけら
芽生え
人を好きになるのって、

どんな時だろう?



よーいドンとは始まらないし

タイムカードを押すように、

機械的にスタートする訳じゃない。



理屈じゃなく、

一度走り出した気持ちは止まらない

それが恋。



花(年齢)は大小関係なく

太陽(相手)を求めて、

栄養(言葉)で満ち足りたり、

水分(態度)でしなびたり。



決まり事なんか何もなくて、

気が付いたら、心惹かれて、

気になりだして、相手に思いを寄せてる。

今どうしてるか気になり、

今すぐ会いたいと願う。



仕事に追われ、婚活に疲れ、

人と比べることに嫌気がさして、

すっかり忘れていた、ピュアな気持ち。



年を重ねるごとに、人柄ではなく、

背景を見ていた気がする。

年齢や住んでる所に出身校、収入や身長、

職場のネームバリューや家族構成などで、

プラスマイナスを判断してた。



自由を楽しんでるくせに、

時々寂しく感じて、

自分が傷つくのは嫌で、

人間関係に敏感で、

臆病になってた。



最初の一歩が踏み出せなくて、

小さな価値観に縛られ、

窮屈に生きていた。

自由なようで不自由な毎日。



人の意見に流されて、

なんてつまらない人間だったのかと振り返る。



いつも恋愛関係に発展がなく、

「良い人」で終わってたのも、

仕方がなかった。

私って面倒だ。

今ならわかる。



お舘さまを意識し出したのはいつだろう。



松姫がお舘さまの望みや願いを教えてくれて、

すごいなあと思ったのがきっかけかもしれないし、

それよりもっと前の、

この世界で初めて会った時かもしれない。

気が付けば、いつのまにか気になりだして、

私の中で存在が大きくなっていった。



年齢も恋人や奥さんがいるのかどうかも、

今までどうして生きてきたかも、

ほとんど何も知らない人。



確かなことは、

信頼できる、信念を持っている人ということ。

その人に抱きしめられて、嬉しい気持ちになってること。



先のことはわからないけど、

恋してる自分に気づいて、驚いて、

どきどきが止まらない。

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