"鬼"上司と仮想現実の恋
まもなく井上さんが入室してきた。

「何でしょう?」

「こちらのヒロセ事務機器さんが、売上予測の
システムを作ってくださるそうだから、後日
打ち合わせをお願いしたい。
予定を擦り合わせておいてくれ。」

次の打ち合わせの日を決めて、私たちは退席した。

エレベーターを降り、外に出ると、私は

ふぅぅっ

と大きく息を吐いた。

それを見て部長は、

くすっ

と笑う。

「緊張したか?」

「はい。」

「じゃあ、飯でも食いに行こう。」

そう言って佐久間部長は歩き出すので、私は慌ててついて行った。

「何、食べたい?」

「この辺りはよく分からないので、お任せ
します。」

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