"鬼"上司と仮想現実の恋
部長は資料を広げて、商品案内をしていく。

佐藤部長も興味深々で聞き入る。

「つまり経営戦略としてのシステムを
フルオーダーで作ってくださるという事
かな?」

「はい。
経理などの事務システムは、市販品も
ありますし、既に使ってらっしゃるものが
お有りだと思います。
しかし、売上予測ができるシステムは
市販品にはありませんが、経営戦略上あったら
いいと思われませんか?」

「確かに。
しかし、お値段にも寄ります。
おいくら程でしょう?」

「それは、もう少し詳細を詰めてどの程度の
システムにするかはっきりしないと申し上げ
られませんので、1度担当の方も交えて打ち
合わせをさせていただけませんか?
その上で、見積もりを出させていただきます。」

「ちょっと待ってください。」

佐藤部長は、内線をかけ始めた。

「佐藤だ。井上君を第2会議室へ呼んで
くれないか?
ああ、至急だ。」
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