この手をぎゅっと、離さないでね?



「女の子でも友達は友達だから、仲いいのはわかるけどねっ。でも……はるちゃんって洋くんのこと好きでしょ?」

「うーん……まぁ、そうかもしれねぇけど。でも俺は、あかりのことしか見てないから」

「でもでもっ……はるちゃんってめちゃくちゃ可愛いじゃんっ!洋くんだって私から心がわりしちゃうかもっ…」



洋くんの胸板におでこをくっつけて、ムッと頬を膨らませる。



洋くんったら、なんでこうも乙女心がわからないかなぁっ。



すると洋くんの左手が私の顎の下に回って、ぐいっと顔をあげられた。



洋くんと目が合った瞬間、強引な唇に口を塞がれてしまった。



< 171 / 347 >

この作品をシェア

pagetop