この手をぎゅっと、離さないでね?



「うぅっ……怒ったりしてごめんねっ!私も洋くんのこと、大好きだからっ!」



なんだ。

なーんにも心配することなんてなかったんだ。



いつか洋くんが可愛い女の子に取られちゃうんじゃないかって。

それが不安で不安でたまらなかったけど、それは余計な心配だったんだ。



「俺の方こそ、あかりの気持ちに気づいてやれなくてごめんな。これからはあかりを不安な気持ちにさせないように気をつけるから」

「ううん…。洋くんが私を想ってくれてること、よーくわかったから。それだけでじゅうぶんだよ」



洋くんが私を好きでいてくれるんだったら、それだけで大丈夫。

はるちゃんや詩織ちゃんと仲良くしてても、もう不安になったりしないから。



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