借金取りに捕らわれて 2
「ヒロ…」


私は身構えた。だけど…


「お前の、そのどんな奴でも助けてやる、そういう優しいとこに、俺は惚れた。」


「えっ?」


身構えたけど、言われたのは予想に反する言葉だった。


「だが、困ったら俺を頼れ。今回はあいつに良識があったから良いが、危険な奴だったらどうする?」


反論の余地もありません…


「ごめんなさい…気を付けます…」


シュンとして下を見る私の頭に、大きな手がふわりとのる。


「次はないからな。」


「!?」


その優しい声が妙に怖くて、私は何度も頷く。


「わ、分かりました。」


次やっちゃったらどうなるか考えるだけでも怖いけど、取り敢えずはなんとか命拾い出来たみたいで良かった…


私はほっと胸を撫で下ろしながら、テーブルの上を片付けようと、綺麗にたいあげられた皿に手を伸ばす。


「次は秋庭さんを頼るようにしますけど、今回は大丈夫な自信があったんです。だってー」


言いかけたところで、後ろから秋庭さんの腕が私を抱き締めた。


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