借金取りに捕らわれて 2
それから俺達は見取り図を頼りに階段への入口を見つけた。

それは、医療器具が収納された上半分がガラス扉になっている棚の後ろにあった。

一見、只の壁にしか見えないが、ある部分を押すと人が通れるほどの幅の壁が奥にスライドし、引戸になっていた。


「階段の入口は分かったが、ここを通った後で棚を扉の前に移動するなんて無理だろ?」


棚も調べてみれば、下部分の両開き戸を開くと奥板がなく、どうやらやぶ医者は棚を動かさずここから出入りしていたらしい。



やぶ医者は、相当用心深い性格のようだ。



そして、この階段が繋がる場所…

マサに用意させた懐中電灯を頼りに、俺、拓海さん、武の順に暗い階段を下り、2階、1階と階段の接する部屋に誰もいないことを確認しつつ、先へ先へと進んでいく。

階段が終わり、いくつか角を曲がった先に扉があった。

扉の先には、明かり取りの窓から月の光が射す小さな殺風景な部屋があり、その先の扉を通ると…


< 119 / 147 >

この作品をシェア

pagetop