借金取りに捕らわれて 2
「………」
「秋庭さん、何があったのかは分かりませんが落ち着いて下さい。」
大きい声ではないけれど、強めに発した私に、後ろから雪斗君が優しく声を掛けた。
「ヒロさん、僕が悪いんです。ヒロさんを朝ごはんに誘いに来ちゃったから、怒らせてしまって…」
本当に?秋庭さん、それで雪斗君の胸ぐらを掴んだの?
秋庭さんの表情を見るに、それ以上の何かがあったとしか思えない。
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それから私は直ぐに雪斗君を帰らせ、秋庭さんを部屋へと上げた。
「あっ、足元気をつけて下さい。」
私は先に靴を脱ぎながら、先程届いたばかりの箱に視線を落とすと、続く秋庭さんも視線を下げた。
「人参?」
封の開いた隙間から見えたのだろう。
「祖母が送ってくれたんです。」
「お祖母さん、野菜作ってるのか?」
「ええ、昔から趣味なんですよ。
希少な珍しい野菜を育てるのが好きみたいで。その人参も珍しい品種なんです。」
「へえ~食べてみたいな。」
「これからその人参でプリン作るところだったので、出来たら連絡しますよ。食べに来て下さい。」
「ああ、楽しみだ。」
そう言って微笑んだ秋庭さんに、私はほっとした。
雪斗君に掴みかかっていた数分前のあの面影はなく、いつもの彼に戻っている。
話題の種があって良かった…
部屋に上がってもらったは良いけど、内心凄く気まずかったから。
ありがとう、おばあちゃん!