ハツコイ

「だいたい集まったんじゃない?さ、遊ぼ遊ぼー!!」



参加者のほとんどが集まったところで、いよいよ海の同窓会、開始。





まずは男子がクラス対抗ビーチバレーを始めた。




女子はみんな水着姿になって応援。




私はというと…





「まだ脱がないの?柚奈。」




「だって…」




恥ずかしくて、ショーパンは脱げたけど、なかなかパーカーを脱ぐことができなかった。




…そんな時。





「キャー!!!」




隣にいた女の子たちが突然歓声をあげて、こう言った。





「ヤバーい!やっぱ安座間くん、ズバ抜けてイケメンだよね〜!」




「なんか大人になって、ますますかっこ良くなったんじゃない?」



「てか、あの引き締まった筋肉とかも、超ヤバくない!?」




改めて、琉偉がモテることに気づかされ。




改めて、ここにはライバルがたくさんいるんだと思い知らされ。





「いいの?柚奈。このままで。」




そうエリに耳打ちされ、私は意を決してパーカーを脱いだ。




そんな私に、エリはにっこり微笑んでから、叫んだ。





「安座間ー!!早くケリつけてこっち来ないと、姫がキケンだよ〜!!」




「ちょっとエリっ…」




その瞬間、こんなにも離れているのに、琉偉と目が合った。




しばらく硬直していた琉偉もまた、突然叫んだ。




「お前ら!こっから一点も取らせずに、さっさと終わらすぞ!」




「おー!!」




メラメラと炎が見える…わけはないけれど、そんな殺気立った雰囲気の中、ビーチバレーは再開し…




「あははっ。安座間の焦りよう、笑えるんだけど!」



「もう、エリってば…」




パーカー脱ぐんじゃなかったと、エリの高らかな笑いを聞きながら、私は後悔していた。


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