秘密の約束。
お母さんの言うように聞かなければよかった?

そんなことはない。

だって不思議だった過去が知れたから。

これが俺が欲しがってた真実。

なによりも知りたがっていたこと。


どうだよ?

本当のことを知れた気分は。

結局人のせいにしてしまうほど俺は弱虫だった。

そんなに強くなかった。






最低だ。






苺香。






今、苺香と会ったら変な態度をとってしまうかな?

きっと苺香も俺をちゃんと見てくれなくなるんだ…

もう手を繋ぎ合って歩いたり

誕生日を互いに祝ったりすることが出来なくなるのか?





どうやって、前みたいに接すればいいかわかんねえ。

前はどうやってしゃべってたんだろう?



どうやって苺香って呼んで手を繋いで笑いあっていたんだろう。

もう


わからないよ。
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