秘密の約束。

ほんとの友達って?

いつもの朝。

いつもの天気。

なのにいつもと違う。

それはきっと昨日あんなことあったからだと思う。

「「……あ」」

部屋をでると睦月がいた。

「おはよ。」

無視されるかな?

もう嫌われちゃったのかな?

せっかく仲良くなったのにな…。

「…はよ。」

良かった。

あたしは返事が返って来て嬉しくなった。

「朝ご飯は?」

睦月の声がリビングから聞こえる。

もう七時だ!早く用意しなきゃ。

「あ、うん。ちょっと待ってて。」

目玉焼きとベーコンのいつものメニュー。

無言で食べる睦月。おいしくもまずくも言われないのは、なぜか悲しい。

文句を言われるとムカつくのにな。

「「ごちそうさま」」

声が重なった。

あたしが作った物に初めて「ごちそうさま」を言ってくれた。

ちょっと嬉しいな。


なんだか、今だったら謝れそう。

「昨日ごめん。」
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