おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜

「退屈とか言うなよ」



「だってさぁ…」


誰かの面影と重ねて始まった恋は、全ての在り方をその誰かと重ねてしまう。
当たり前だけど潤くんはその″誰か″とは違うから、同じ恋をもう一度味わえるわけはない。
似ていたのは外見だけ。
それでも好きなのは確か…な、はず。



だってドキドキするし一緒にいる時は常にくっついていたいとも思う。



付き合ってすぐおとずれた二度目のデートで初めてキスをした。
それは意外にも潤くん発信で、
「キスくらいしよう…よ？」と。


今思えば、わたしはそういう雰囲気になるのを避けていたようにも思う。ただ、一回してしまえばもうそこからはそれが当たり前になっていく。
嬉しいし、トキメキもする。
ただ問題は…その先に全く進まないこと。




最初のキスを避ける様な雰囲気でいたのは、女友達のなんだかんだがモヤモヤしていたせいだと思う。
ただあれ以来女友達の話はまるっきり出ていないし、わたしもあまり考えていない訳で…
だからキスから先への事を拒んでいるわけでもないのに、だ。
ただ、慎重なのか…それともそれ以上の欲がないのか…わたしに魅力がないのか…




さすがのわたしも男友達にこういう話しはしない。
だから、うまく説明出来ずに－退屈－なんて言葉でまとめたけど…ある意味間違っていない良い表現だと我ながら思った。
そしてもうひとつ。