おもかげlover...〜最上級に最低な恋〜
振り向くとそこにはやまやまが立ち尽くしている。
最悪な状況にみんな固まったまま…
なんの言い訳も出来ない、でもなにか言わなきゃと立ち上がってはみたものの…何も言葉が出ない。


「オレが無理やりしたんすよ」


後ろから通り過ぎていく声。


「ちがっ」


否定しようとしたら、やまやまがわたしの言葉を遮った。


「なんでお前がこんな時間にまだ仕事してんだよ?」


わたしは少し後ろにいる佐藤くんをチラっと見た。
昨日のあの事を話してもいいのかわからなかったから…すると、佐藤くんは怠さを見せずに淡々と昨日の話をし始めた。


発作の話から、わたしが駆けつけた話、病院の話、そして今も熱がある事。


佐藤くんの口調で話すからなんだか軽い感じに聞こえてしまう。


やまやまは、ふんふんとうなずいて


「オレも昨日の電話が心配で、今ダンボール捨てがてら来た。体調そんなんで、仕事なんてくるなよ、代わるから。もうふたりとも帰れよ…」



やまやまはこちらを見もせず、バックヤードへ支度をしに行った。


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