アッファシナンテ

お嬢様はフォークとナイフを
テーブルに置き立ち上がった。

春川「私の気持ちも考えて下さい!」

花恋「春川の気持ち?」

春川「お嬢様が屋敷を抜け出してから
7時間。私は様々な場所へ行きました。
お嬢様行きつけの洋服屋さん。
お嬢様がよく行かれるレストラン。
お嬢様が行きそうな場所を
しらみつぶしに探し回りました。
ですが、お嬢様はどこにも
いらっしゃらなかった。
見つけられず警察へ届け出ようと
思った矢先、お嬢様は呑気に
ディナーを楽しんでいらっしゃる。」

怒っている訳ではない。
心配だから、怒ってしまった。

執事としてではなく
ただ1人の男として感情を
露わにしてしまった。
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