アッファシナンテ

遼「うん、まあ。そんな所。
言っとくけど、あんたの所から
もう金は貰ってないから
前みたいにあんたの事は守れないし
特別扱いもしない。
あんたは普通の客として俺に会いに来る。
それでもいいならいつでも来い。」

普通の客。
その言葉がやけに嬉しかった。

私が何故、お父様の会社ではなく
他の会社で働きたいと思ったのか
また彼に教わった。

私は昔から特別扱いされる事が
嫌いだったんだ。

彼を好きになった理由も
彼のそばにいたいと願った理由も
その瞬間に全てが分かった。
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