アッファシナンテ
花恋「一つあったわ。」
遼「何が?」
花恋「あなたに話したい話。」
遼「うん、聞くよ。」
花恋「私ね、会社ではお母様の
旧姓の日比野の姓で働いているの。
だけど、普段は藤堂の姓を使っているから
未だに慣れなくてね、あなたが
隼也さんと喧嘩したあの日、隼也さんに
この話をしたら堂々と藤堂の姓を
名乗ればいいって言われて。
それから、どうして私は日比野の姓を
名乗っているんだろうって思ってしまうの。」
遼「あんたは日比野の姓を
名乗る事が嫌なのか?」
花恋「嫌ではないの。
でも、それって私だけれど
私じゃないような気がしてしまうの。」