アッファシナンテ

オーナー「彼女には話したのか?」

遼「話してない。
つーか、話さないよ。
だから、花恋がここへ来ても
黙ってて。」

オーナー「それでいいのか?」

遼「どうせ死ぬ人間が
これから先も生きていく人間に
迷惑かけらんないでしょ。
最後の最後くらいは
いい奴だったなって思われたい。
花恋にも。この店の奴らにも。
だから、誰にも何も言わないで。」

オーナー「...分かった。」

遼「これ。オーナーに渡しとく。
俺が死んだ後に花恋の所へ
持って行ってあげて欲しい。
最後まで頼み事ばっかでごめん。」

...オーナーは泣いていた。

良かったなと思った。
こんな俺のために涙を
流してくれる人が
1人でもいる事を知れて
本当に良かった。
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