アッファシナンテ

ふと視線をあげるといつもみたく
私の様子を伺っていた春川と
バックミラー越しに目があった。

春川「お嬢様が橋爪様と今もまだ
ぬいぐるみをお売りになっている事は
随分と前から存じ上げております。」

花恋「え?」

春川「何年、一緒にいたと
思ってるのですか?
お嬢様の聞きたい事は察しております。」

春川には何でも分かってしまう。
それは、いつも私の事を見守ってくれた
春川だからこそ出来る事だ。

そばを離れてしまっても
春川は何も変わらない。
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