アッファシナンテ

遼「ふ。本当、すげぇな。
マジで俺の事なら何でも
分かるのな。」

春川「藤堂財閥の権力を使えば
崎本様を探す事くらい簡単です。
例え海外にいたとしても
見つけ出せますよ。」

遼「じゃあ、病気の事も
知ってんだ?」

春川「ええ、大方の事は。」

遼「座れば?」

春川「失礼致します。」

執事は閉まってあったイスを
取り出し腰掛けた。

遼「それで何の用?
余命いくばくもないくせに
花恋と付き合い傷付けた
俺を怒りに来たのか?それとも
余命間近で本物の恋を知った
俺を哀れみに来たのか?」

春川「そのどちらでもございません。
この先、崎本様がどうなさる
おつもりなのか聞きに来たのです。」

執事はいつも通り穏やかな表情をしていた。
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