諦めるには値しない

~庄司side~


悩む余地はないはずなのに
俺は何故だか悩んでいた。
でも、決めた。
もうバスケなんてしねぇ。
一生懸命頑張ったってレギュラーに
なれる訳でもねぇし
金が稼げる訳でもない。

昴にぃや珀斗さんや真山さんとは違う。
ヘタレバスケ部の連中とも違う。
俺は大切なものを守るために
バスケを捨てる覚悟を決めた。

美嘉の病院に向かう途中
一軒の花屋を見つける。
今日は美嘉の誕生日だ。
たまには花でも買ってやるか。

庄司「すみません。
500円しかないんですけど
これで花束って作れますか?」

冴子「彼女へのプレゼント?」
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