諦めるには値しない

昴「俺たちだけでも試合に
出ろって事かよ?」

陶太「仲間を見捨てられない。
芹沢くんのその想いは痛いほど
僕たちに伝わってる。
でもね、芹沢くん。
守り方は一つじゃないんだ。
真山くんの居場所を守る。
それも一つの守り方じゃないのかな?」

昴「そんなもんはキレイゴトだ。
俺が今ここで行かなかったら
真山はもう二度と戻ってこねぇかも
しれねぇんだぞ。それでもいいのか?」

陶太「僕たちが信じない事には
何も出来ないよ!まずは僕たちが
真山くんを信じて一歩一歩
目標に向かっていこうよ!
もう二度と同じ過ちを
繰り返さないように僕たちの姿を
あのコートに残すんだ。
皆で繋ぐ一本を沢山の人に見てもらおうよ。
守ろうよ。僕たちで真山くんの居場所を。」

トタの真っ直ぐさに俺は
心底ウンザリしたけど
でも、いつの間にか真山の事も
考えるようになっていた
昴が頷いたから俺も頷く事しか
出来なかった。
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