諦めるには値しない

~陶太side~


真山くんの話を聞いた僕たちは
芹沢くんの元へと走った。

芹沢くんはちょうど
校門を出ようとしている所だった。

陶太「ちょっと待ってよ!
芹沢くん。明日は決勝戦だって
言うのに芹沢くんは途中で投げ出すの?」

昴「元々、俺は単位のために
入っただけだ。何の未練もねぇ。
バスケなんてくだらねぇんだよ。」

陶太「本当にそれが
芹沢くんの本心なの?」

昴「ああ、そうだ。」

陶太「僕は違うと思う。
バスケなんてくだらないって
思ってる人があんな風に
一生懸命にはならないよ。
芹沢くんは初めからバスケを
愛してたんじゃない?
だから、僕や高杉や藤野を
助けてくれたんでしょ?
日向くんや庄司くんや真山くんを
バスケ部に入れたんでしょ?」

昴「全部てめぇの勘違いだ。
俺はいつだって捨てられるもんしか
拾わねぇ主義なんだよ。」
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