諦めるには値しない

~昴side~


放課後、学校に着いた俺が
部室へ向かうと先に陶太がいた。
陶太はあの日俺たちが汚した
ボールをせっせと拭いていた。

昴「よう。」

陶太「うん。」

沈黙がこんなにも重苦しいものだと
俺は初めて知った。

いつも俺の隣にはベラベラと
うるさい珀斗と金魚のフンみたく
つきまとう庄司がいたから。
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