花瓶─狂気の恋─

悠雅は真帆を睨みつける。まるで死後に呪いが降り掛かるようにその顔を瞼に焼き付けた。


なら...最後にこの嘘発見器を盛大に鳴らしてやる!
皆ごめん....もう僕は屈しない!


「僕は...神崎真帆の事が....大好きだ!!」


悠雅は叫ぶような大声で宣言する。声が部屋中に響き渡り、音の反射でビリビリと部屋が揺れるような感覚。
悠雅はニヤッと笑いながら、嘘発見器から聞こえる最後の音を耳に焼き入れようとした。

だが、いつまで経っても嘘発見器から音が聞こえることは無かった。
この事に悠雅は勿論、仕掛けていた真帆すら驚きの表情を作っていた。


な、なんで鳴らないんだ?僕は真帆を恨んでいた。なのになんで反応しない!?


「...鳴らない....ってことは...
つ、次の質問いきますね。この世で女性と見てるのは私しかいない。どうぞ。」


何なんだその質問...いくらなんでも無茶苦茶だ....


「は、はい...」


悠雅は戸惑いながらそう答えるが、嘘発見器は鳴らなかった。悠雅の頭の中には疑問しか浮かばない、嘘発見器が鳴らないことはおかしすぎた。鳴らないということは芸能人や母親すら女性として見ていないと言うことになるからだ。

質問をした真帆の目は泳ぎ、信じられないといった顔になっていた。
< 238 / 259 >

この作品をシェア

pagetop