先輩の隣は私がいい。
「大事にする。」


耳元できこえたその言葉が嬉しくて

私はそっと、先輩の背中に手をまわした。


「先輩、ちょっと苦しいですって…。」

「先輩じゃなくて、雪。」

「えっ?」

「今日からは雪って呼んで。」


じゃないと返事しないから、と呟いた雪先輩が子供みたいで

私は、じゃあ雪先輩で、と笑った。


~end~
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