four seasons〜僕らの日々〜
やがて、激しい嵐は止み真っ暗な空が広がった。

「……あった!」

暗闇の中で、少女は花を見つけた。

何時間も歩き続けて、足は今にも壊れてしまいそうだった。しかし、今は疲れを感じなかった。

花に近づきながら少女はふと考えた。

今まで心の中は青空をいつでも見せていた。夜になっても、綺麗な星が夜空を照らしていた。

しかし、今は星一つない暗闇だ。

少女の胸に悪い予感が走る。

恐る恐る手に持った懐中電灯の光で花を照らした。

「そんな……」

絶望でその言葉しか言えなかった。そのあとからこぼれるのは、涙しかない。傷ついた女の子にかけてあげる言葉なんて、見つからない。

花の色は、赤でも黄色でも青でもなかった。

闇の色ーーー真っ黒な色をしていた。

「もういい。何もかも捨てる…」

女の子は隠すことを望んだ。逃げることを望んだ。

『希望』が、消えた。
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