four seasons〜僕らの日々〜
「椿と付き合ってるのに、木下さんを呼ぼうとして、椿を全校生徒の前で公開処刑するようなものだよ!あの時止めなかったらどうなってたか……」

「……そっか。たしかに僕が間違ってた」

空は男の子をまっすぐ見つめた。

「ねえ、椿のことどう思ってるの?」

少し男の子は言うべきか悩んだ。しかし、口をゆっくり開く。

「……大切な人」

「じゃあ何で……!」

「椿ちゃんは大切な人だよ!でも、それは空や家族に対する感情と一緒なんだ。美桜ちゃんは……特別な気がするんだ」

「……もしかして……」

「美桜ちゃんが、好きだ」

花火が上がる。少年は問いかけた。

「椿ちゃんが悲しむよ。きっとこの言葉を聞いたら……」

花火の音に言葉はかき消されていく。
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