カボチャの馬車は、途中下車不可!?

え、なんで?

オロオロと視線を彷徨わせれば。


『ペンギンの展示は19時までとさせていただきます』


脇にそんな注意書きがあって。

腕時計を確認すれば、もう8時過ぎてる。
そっか、時間切れ……



誰かが勝手にスイッチを切ってしまったみたいに。
全身から力が抜けて、ふらふらとベンチに崩れ落ちた。




照らすもののない水槽へライトが差し込み、水面はゆらゆらと水草のような青白い光を描いて揺れている。





あのね、ライアン。
ここのペンギンは、空を飛ぶんだって。

頭上に設置された水槽のせいで、そう見えるだけだけど。

でも、空飛ぶペンギンなんて、素敵でしょ。
あなたに見せてあげたかったな。
一緒に、見たかったな。

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